ホームカラーを繰り返す前に知っておいてほしいこと
こんにちは、Yasuです。
僕がこれまで多くのお客様を担当する中で、一番多く寄せられる質問の一つが「白髪は自宅で染めても大丈夫ですか?」というものです。
結論から言うと、ホームカラー自体を全面的に否定するつもりはありません。
ただ、そのメリットとデメリットを知らずに繰り返すと、髪と頭皮に大きな負担をかけてしまうのも事実です。
ホームカラーの落とし穴
ドラッグストアに並ぶ白髪染めは、誰が使っても「染まらない」とクレームが出ないように、 美容室の薬剤よりもアルカリが強めで色素濃度が高く設定されていることがほとんどです。
分かりやすく言うと、1番染まりづらい太くて硬い髪を基準に作っているカラー剤です。
だからこそ、根元の白髪が少し出ただけで「すぐに染めたい!」と短いスパンで繰り返すと、 アルカリが髪内部に残留してダメージが蓄積されます。
特にホームカラーを月に2回以上繰り返す方は要注意です。
髪が硬くゴワついてパーマがかかりにくくなったり、 逆にパーマ液の浸透が異常に早かったりビビリ毛になる確率が高いです。
もしくは、思った以上に暗く染まってしまいデザインが制限されることも少なくありません。暗く染まった髪は、脱染剤を用いないと明るくはならないので、髪にも負担をかけてしまいます。
なぜ美容室カラーは髪が傷みにくいのか?
美容室ではお客様の髪質や履歴を踏まえた上で、 必要最小限の薬剤を調整し、施術後には残留アルカリを除去する処理まで行います。
例えば僕のサロンでは、カラー後に専用の処理剤や弱酸性のシャンプーで 髪と頭皮のpHを正常に近づける工程を必ず挟みます。
酢酸を含んだカラー剤で、残留アルカリをカラー剤が中和してくれるものを選んで使用しています。
これをしないと、髪の内部で化学反応が止まらず、 カラー後もダメージが進行してしまうからです。
市販のホームカラーでは当然ここまではできません。
だからこそ、同じ「染める」でも結果が全く違うんです。
「白髪を隠す」から「白髪を活かす」へ
さらに、僕らプロの役目はただ白髪を染めるだけではありません。
お客様一人ひとりのライフスタイルや肌色、髪の履歴を見て、 白髪をぼかしたりハイライトを入れたりして、 白髪染めをデザインとして楽しめるよう提案しています。(当サロンではブリーチは使用しません)
実際に「白髪が伸びてきても境目が目立ちにくい」 「伸びてきても嫌にならない」そんな仕上がりを求める方が増えています。
髪は一度傷んだら元には戻らない
髪は美の資産です。
一度強いダメージを受けると、完全に元通りにはできません。
だからこそ「手軽だから」と短期的に安さを選ぶのか、 将来まで美しい髪を保つためにプロと一緒にケアしていくのか。
ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。
まとめ
ホームカラーも便利な選択肢の一つです。
でも、繰り返すことで起きるリスクを知った上で、 必要なときはプロに任せるという選択をしてほしいと僕は思います。
「今の髪だけでなく、未来の髪を守る」。
それが僕たち美容師の本当の役目だと思っています。
もし髪や頭皮のことで不安があれば、遠慮なく相談してください。
一緒に、10年後も扱いやすく美しい髪を目指していきましょう。
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