後編 この西洋から始まった現代のヘアースタイルは、西洋人の「多く見せたい、艶やかなハリのある髪に憧れる」というのが原点にある。それが日本国内でも60年代、70年代にはワンレングスといえば、本当に真っ直ぐ綺麗に切りそろえるのがワンレンだった。 しかし、その西洋人標準の好みのスタイルでは、日本人の「動きのある軽やかな髪」にはならない。そこで日本では、削(そ)ぐ、梳(す)く という技術が発達してきた。その削ぎの法則は80年代後半から進化を磨げ、今ではそれ無しでは日本のスタイルは作れないと断言できる。 同 … [Read more...] about 第5話)日本と西洋のカットの違い(後編)
第二章 日本の技術は世界一
第4話)日本と西洋のカットの違い(前編)
前編 その昔の日本では、男性は丁髷(ちょんまげ)女性は日本髪を結っていた。それが江戸幕府が幕を閉じ、明治維新が起こってからは西洋の文化が文明開化という言葉と共に一気に入り込んできた。 髪型も同じである。「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」という言葉が残っているくらい、長い髪を国民が短髪にしたという、理美容の歴史でも大きな変化であった。 そして、第二次世界大戦後に、理容と美容がハッキリと二つに分けれ、それから20年も経たない1960年頃、今では誰もが名前を知っているヴィダルサスーンが、Wash … [Read more...] about 第4話)日本と西洋のカットの違い(前編)
第3話)日本とオーストラリアの現場教育の違い。
自分が日本で見習いをやっていた時は、寮生活をしていたので、限りなく練習する環境にあった。朝9時―夜9時まで営業だったので、8時半までにはサロンに入れるように出勤をし、冬場は駐車場の雪かきがあるので7時半にはサロンに入り準備をする。9時にはお客さんが入ってくるので、休む暇などなく夜まで仕事、ランチタイムなどは5分あればラッキー。夜8時55分にパーマなんていうのもあり、そうなると夜の11時過ぎまでお客さんがサロン内にいる。原則、サロンの中にお客さんがいる時は、掃除や洗濯機は回せない。ひたすらお客さんが終わって帰られるのを待ち、やっと掃除と洗濯を開始できる。それ … [Read more...] about 第3話)日本とオーストラリアの現場教育の違い。
第2話)日本とオーストラリアの教育の違い。
専門学校レベルでのオーストラリアの教育は、日本より優れている所もあるように思えた。豪州では州立と私立とに分かれ美容師科があり、Certificate(資格)を取るためには現場で4年の見習い期間を、週に4日働きながら、そして週に一日だけスクーリングに通う方法。そしてフルタイムで1年間のコースに通って、卒業するとCertificateがもらえて、見習い3年生として就職する。よって学校を卒業してから2年は見習い期間を得て、Qualified … [Read more...] about 第2話)日本とオーストラリアの教育の違い。
第1話) 海外で髪を切った事ありますか?
海外で生活した人であれば、一度は経験するかもしれない海外の美容師さん(ここではヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなど西洋の美容師さんを‘海外の美容師’と称します)のテクニック。誰もが声をそろえて「海外の美容師さんは日本人の髪を理解していない」と言う。 「絶対に写真どおりにはならない」 「パッツンと前髪を切られた」 「これ以上は梳けないと言われて全然梳いてくれない」 「パーマをかけたら大昔のクルクルパーマになってしまった」 「カラーをしたら地肌がヒリヒリと耐えられない痛さだった」 などなど、上げればきりがない・・・。 本当に海外の美容師は下手なのだろう … [Read more...] about 第1話) 海外で髪を切った事ありますか?